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Bakelite Mania! by decoupage

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BAKELITE COLLECTION ベイクライトコレクションの歴史

1909 年に化学者レオ・ベークランドによって特許が取られた
世界初の人工プラスチック・ベークライトは、
この20 年間で欧米では10 冊以上の
専門書が出 版されるほどのコレクターズ・アイテムとなっています。


2001 年7 月1 日のニューヨーク・タイムズでは、
この10 年間でのベークライトのアンティーク市場
の急な値上がりを報道しています。

ベークライトは、1920 年代から1960 年代初頭まで
という限られた時代にのみ生産され、
電話やラジオ、ジュエ リー、ボタンなどの製品に使われました。

戦後、より安く、用途の広いプラスチックが発明され、
ベークライトは一部の工業用を除いて生産されなくなり、
1980 年代になってコレクターによって認められるまで忘れ去られた存在でした。

80 年代にベークライトが評価された原因のひとつには、
アールデコやミッ ドセンチュリーへの関心が高まったことが考えられます。

1980 年代に、ベークライトのアンティークとしての
評価が決定的になった雑誌の記事があります。

それは、「connoiseur(鑑定家)」という雑誌 の
1985 年7 月号に掲載されている、
アンドレア・ディノトによる
「ベークライト・エンヴィー」という記事です。

ベークライトの珍しいジュエリーを重ねづ けしたモデルの写 真が表紙で、
10 ページに渡ってベークライトの歴史、ジュエリー、見分け方、
ベークライトの買える店まで詳しく書かれていて、
ベークライトを身につけた
モ デルのファッション写 真も10 枚ほど掲載されています。

同じ頃、ベークライトのアンティークとしての
関心に火をつけた展覧会が3 つあります。

一つ目は、1984 年にニューヨークの
「murie karasic ギャラリー」で開かれた
ベークライトのラジオの展覧会です。

二つ目は、同じ1984 年にフィラデルフィアの
「20th センチュリー・デザイン・ギャラリー」で開かれた
ベークライトジュエリーの展覧会です。

三つ目は、1987 年にアメリカのブルックリン美術館で開催された
「 ザ・マシーン・エイジ:アートのアメリカナイゼーション1920-1941」
という展覧会です。

この展覧会では、ベークライトで作られた様々なオブジェ
(ラジオ、掃除機、流線型のトースター、
モダンなキッチン用品、幾何学的デザインのジュエリーなど)を紹介し、
マシンエイジの産物として評価し、
正統なカ テゴリーとしてべーくらいを確立させました。

ベークライトのジュエリーが一気に有名になったのは、
アーティスト・アンディ・ウォホールの死の翌年、
1988 年4 月にニューヨークの
サザビーズで開かれ たオークションでした。

収集癖の強かったウォーホールが集めていた芸術作品や、
アンティーク、おもちゃ、
ジュエリーなど様々なものがオークションにかけら れ、
メディアで広く報道されました。

そのなかに、
ベークライトのラジオやジュエリーも含まれていたので、
このオークションをきっかけに
ベークライトの存在 は世に知れ渡り、コレクターも急増しました。

現在、アメリカではバーバラ・ストライサンド、
マドンナ、ウーピー・ゴールドバーグなど個性的な著名人が
ベー クライトのコレクターとして知られています。
by bakelitemania | 2011-04-01 09:11 | キャプション
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